「化学メーカーに就職したいけれど、化学についてのイメージ、化学会社についてのイメージを聞かれたときの返答の仕方が思いつかない…」
というあなたの悩みに、元化学メーカー文系営業職の私が答えます。
まず、就職面接で、
「化学メーカーについて、どんなイメージを持っていますか?」
という質問の意図は、
「化学業界について勉強していますか?」
「化学業界は他の製造業とどこが違うか分かっていますか?」
という質問と同じ意味ですよね。笑
なので、今回は働いていた側の人間から見た、
「化学業界と他の製造業の違い」
についてお話いたします。
(それぞれ就活の面接でしゃべりやすいように、お話ししますのでご安心を。笑)
1.多くの業界にまたがり、ものづくりの基礎を担う
一番面接官のおじさんが喜びそうな回答は、
「多くの業界にまたがり、ものづくりの基礎を担う」
という答えですね。
これは、間違いなく喜びます。笑
化学メーカーって、就活四季報だと
「化学業界」
に分類されるわけですが、実際の営業活動をする上では、ほぼ全ての業界に対して取引があります。
自動車、洗剤、塗料、金属加工、メッキ、化粧品、日用品、、、
と、挙げだしたらキリがないです。笑
- 部署Aのお客さんは、スマートフォンメーカー
- 部署Bのお客さんは、土木メーカー
- 部署Cのお客さんは、化粧品メーカーと洗剤メーカー
みたいなことがしょっちゅう起こります。
だから、面接では、
「他の製造業は同じ業界のみで取引をすることが多いと思いますが、化学メーカーの場合は、さまざまな業界にまたがって取引があるかと思います。だからこそ、ものづくりの基礎を担う化学業界は、やりがいがあると感じました。」
みたいな感じで言うと、面接官のおじさんも、
「おお、分かってるね〜」
という感じになります。
ものづくりの「基礎」という表現で言うのがポイントですね。笑
化学メーカーの社員というのは、だいたい、
「この製品は、ウチの製品が入ってるんだよ〜」
と誇りを持っている人が多いです。笑
だからこそ、
「多くの業界にまたがり、ものづくりの基礎を担う」
というのは、化学メーカーのイメージを聞かれたときの「模範解答的な答え」です。
2.海外売上高比率が高く、世界へ売り込む姿勢が求められる
次に、面接官のおじさんが喜びそうな回答は、
「海外売上高比率が高く、世界へ売り込む姿勢が求められる」
という答えです。
化学メーカーは、他の製造業と比べて、海外売上高比率がかなり高いです。
調べてもらえれば分かりますが、日本の製造業で
- 自動車
- 化学
は2トップで海外売上高比率が高いです。
つまり、これは何を意味するかというと、
「営業は海外で売ってこい」
ということです。笑
実際、私が前にいた会社では、
- 中国
- 韓国
- インド
といった経済が発展している地域に、若手が赴任になるケースが多かったですね。
もちろん、現地の代理店を起用しての営業になるのですが、化学メーカーの売上を左右しているのは、
「海外での売上」
です。
なので、化学メーカーのイメージを聞かれたときに、
「他の製造業に比べて海外売上高比率が高く、世界へ売り込む姿勢が求められる」
といったことを言うと、かなりグッドです。
3.品質の良し悪しが厳しく求められる
最後に、面接官のおじさんが喜びそうな回答は、
「品質の良し悪しが厳しく求められる」
という答えです。
最初の答えとかぶるのですが、化学メーカーは製造業の流れで言えば、川上に位置しているので、品質の良し悪しが厳しく求められます。
特にスマホメーカーなどの電子材料系のお客さんの求める品質というのは「異常」です。
「この製品の不純物を0.000001%までにしてください」
「月に1度工場監査させてください」
みたいな要求がジャンジャン来ます。苦笑
その度に、営業・研究・工場の品質保証課は、苦労しているわけですね。苦笑
ですから、この苦労をお話ししてあげれば、面接官のおじさんはかなり喜ぶはずです。笑
「化学メーカーは製造業の川上を担っており、お客様から厳しい品質チェックが求められるかと思います。だからこそ、品質保証という面で、他の製造業よりもさらに気を遣うことが多いと考えております。」
というような回答をすれば、
「おお〜君、分かってるね〜」
となるはずです。笑
余談ですが、日本の化学メーカーの品質はやはり評判が良いですよ。
中国メーカーの製品だと、
- 中身にクギが入っていたり
- 中身に鳥の羽が入っていたり
というのは、しょっちゅう起こります。笑
おまけ:営業のヌルさは参入障壁から来る
これは面接では言えないので、おまけになりますが、化学業界と他の製造業のもう一つの違いは、
「参入障壁の高さ」
です。
化学メーカーの歴史をたどってみると分かりますが、だいたいは「戦争時の軍需工場」というルーツがあります。
要は、
「昨日、今日できたベンチャー企業が参入できない」
ということです。
そのため、化学業界はかなり特殊で、
「創業100年以上」
という企業がゴロゴロあります。
まあ、それだけ参入障壁が高いということですね。
その参入障壁の高さによって、化学メーカーの営業はそんなにキツくありません。
もちろん上司によっては、ブラック化してしまうのですが、それでもその上司はずっと同じ部署にいるわけではありません。
普通の上司に変われば、ブラック期間は終わります。
こんなことを言うと、化学メーカーの営業職の人は、
「ウチは超きついぞ!!」
と思うかもしれないですけど、やっぱり証券とか銀行に比べれば、化学メーカーの営業は全然ヌルいです。
金融系のノルマって、本当にハンパないですからね。。
何で多くの就活生が目指すのか、本当に分からないですが。。苦笑
でくのぼう
「実績も何もない…」というあなたが、最短で上場企業の内定を取るためのメール講座