就活は実は「やりたいことがない」が正解。

就活は、

「やりたいことなんてない」が正解

です。

よくキャリアセンターの就活セミナーで、

「就活の軸を決めろ」
「やりたいことを見つけろ」

って言われるじゃないですか。

あれ、無理じゃないですか?

その辺のオトナをひっ捕まえて、

「あなたの軸は何ですか?」
「あなたのやりたいことは何ですか?」

って聞いたとしても、誰も答えられないはずです。

1.「やりたいこと」を決めすぎる就活は辛い。

就活セミナーでは、よく、

「就活の軸を決めろ」
「やりたいことを見つけろ」

と言われるわけですが、

やりたいことを決めすぎると、選択肢が狭まって自滅します。

どういうことかというと、

「どうしても食品メーカーで働きたい」
「どうしても広告業界で働きたい」

と、学生に人気の業界ばかりに絞ると、倍率の高い業界ばかり受けることになるのです。

当たり前ですが、学生に人気の、

  • 食品メーカー
  • 広告代理店

といった業界は、倍率が軽く「100倍」を超えます。

つまり、学生に人気の業界を受けるには、100社受けることを覚悟しなければいけないのです。

就活って要は、セールスじゃないですか。

営業で例えるなら、

「就活の軸を決める」
「やりたいことを見つける」

っていうのは、

「自分はこんなお客さんじゃないとイヤだ!」

っていうのと、一緒ですよね?

モノが一個も売れていない時から、

「自分はこんなお客さんじゃないとイヤだ!」
「あのお客さんには売りたくない!」

と客を絞りまくっていたら、その営業活動って、辛くなると思いませんか?

就活前に「やりたいこと」をたくさん決めるっていうのは、そういうことですよ。

2.「選んだ道を正解にする」という意識

例えば、「はやぶさ」帰還にも貢献した松田技術研究所 松田真次氏は、

「実は新卒で入った会社では、自分が思ったことが全くできなかった」

のです。

第二の例の主人公は松田真次氏。

彼の場合は、高校卒業後、好きな自動車の整備の仕事にかかわりたいと夢を持ち、ヤマト運輸に入社した。

ところが、思惑どおりにはいかず、一年経ってもまったく自動車には触らせてもらえなかった。

だが、彼はそんなことに負けずに、会社の環境を利用して整備の勉強を始めた。

昼休みになると、専門書を片手にキャプレターを分解して組み立てたりしながらの独学に取り組んだのである。

(中略)

仕事で整備をさせてもらえなかったことをチャンスと考え、せっせと昼休みの独学に励んだ。

そして、その言葉どおりに入社一年後には三級整備士の資格を取った。

堀紘一(2009)『人と違うことをやれ!いまの仕事に大変革を起こす“6つの戦略”』PHP研究所 p.77

他にも、プロ野球史上24人目となる200勝と達成した、元中日ドラゴンズ山本昌投手も、

  • ドラフト5位指名
  • プロ1年目にはクビになりかけた
  • 入団5年目には、米マイナーリーグ1Aへ島流し(事実上の戦力外通告)

と、順調なすべり出しではないにも関わらず、「200勝」という偉業を達成しています。

(200勝がどれぐらいすごいかというと、あの松坂大輔、岩隈久志なども「達成はおそらく難しい」と言われています)

入団1年目から期待もされずにクビ寸前まで追い込まれても、僕は頑張った。

あきらめなかった。

「今年こそ、クビになるかもしれない」

という恐怖に背後から追いかけられながら、必死で努力した。

(中略)

偶然であれ、必然であれ、置かれた環境で、僕は精いっぱいの努力をしたということを知ってほしいのだ。

意に染まない仕事に就いている人もいると思う。

華やかな職種を羨望することもあるだろう。

お金だって稼ぎたい。

だが、僕はこれまでの経験から、いまある境遇を是とし、ひたむきに努力することによって、花が咲き、人生は大きく変わっていく。

「努力して変わらない人生など、決してない」

ーこれが、プロの荒波に29年間もまれ、結果を残した僕の確信なのである。

山本昌(2013)『継続する心 それが力を生むんだ』青志社 pp.26-28

新卒で入社した会社がダメだったら、人生は終わりなのでしょうか?

新卒で入社した会社がブラック企業だったら、人生は終わりなのでしょうか?

上の2人の話を聞くと、

「あ、自分の視野が狭いだけだったかも……」

と思えてきませんか。

3.友達なんて、卒業したら会わないんだから気にしない。

今、あなたは、

「周りの友達は有名で良い企業で働くのに、自分は無名な企業で働きたくない」

と思っていませんか?

そんなあなたに言いたいのは、

「有名な企業=良い」とは限らない

ということです。

誤解をおそれずに言えば、

「学生が知っているような会社は、営業の仕事がキツい」

です。

なぜかというと、学生(要は、一般消費者)に知名度があるということは、

  • BtoC起業
  • 広告をバンバン打っている会社

のどちらかです。

なぜ広告をバンバン打たなければいけないのかといえば、

「リピーターがいないから」
「新規客を集め続けなければいけないから」

です。

確かに、学生にとって無名な企業に入社したら、4年生で飲んだときに、

「ええ!!すご〜い!!」

とは言われないかもしれません。

内定先の自慢はできないかもしれません。

ですが、

「学生にとって有名か、無名か」
「飲み会で社名を自慢できるかどうか」

よりも、

「働く環境が良いか、悪いか」
「仕事がキツくないかどうか」

の方が200倍ぐらい大事じゃないですか?

会社の知名度なんて、社員として働く上では、何の意味もありません。

あと、そもそも、

「友達なんて、大学を卒業したらほとんど会わない」

です。

ゴールデンウィークが終わって配属されると、みんな地方にバラバラになっていきます。

疎遠になっていきます。悲しいですけどね。。

だから、もし無名な企業で働くことになったとしても、

「周りの友達は有名で良い企業で働くのに、自分は無名な企業で働きたくない」

なんて、気にする必要ないんですよ。

       

でくのぼう


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