正社員としてまったり働きたいなら、消費者から遠い業界を選ぶ。

1.消費者に近ければ近いほど、仕事はキツい

基本的には、消費者に近ければ近いほど、仕事は大変です。

大学生の考える優良企業って、

「資生堂、サントリー、アサヒビール、JAL、ANA、三菱UFJ銀行」

などの企業ですよね。

一言でいうと、

「CMをバンバン打っているBtoC企業」

ですよね。

ですが、社会人からすると「BtoC企業」というのは優良企業でも何でもなく、働くのがめちゃくちゃキツい会社です。

なぜ、キツいのかというと、「BtoC企業」というのは、

  • クレーム対応が多い
  • 値上げ交渉がしづらい

という2点があるからです。

メーカーの営業の仕事で一番大変なのは「クレーム対応」と「値上げ交渉」です。

1番目のクレーム対応ですが、これは大変です。

BtoB企業の場合は、大きく分けて、

  • 品質が悪かったために、製品へ悪影響が出た
  • 納期が遅れたために、顧客に損害が出た

のみになりますが、BtoC企業の場合は理不尽なクレームが山ほど来ます。

もちろん、

「資生堂、サントリー、アサヒビール、JAL、ANA、三菱UFJ銀行」

といった企業のお客様窓口は、アウトソーシングしているので、社員が直接受けることはありませんが、消費者に近ければ近いほど、基本的に理不尽なクレームの数は増えていきます。

例えば、ビール会社の社員の場合は、営業先はスーパーマーケットやレストランなどです。そして、スーパーや などは消費者と直接やりとりしているため、納期の遅れなどは一切受け付けません。

ですので、例えば納期の遅れが生じた場合には、

「今すぐ持ってこい!」
「損害が出た分はおたくが払え!」

とものすごい剣幕で怒られます。

ほかにも、MARCHでメガバンクに入行した場合、銀行はカンペキな学歴社会なので、配属先は間違いなくリテール営業です。あなたの街中にある「〜〜支店」の中で、一般消費者の預金や融資を担当することになります。これはもう大変です。

「一般消費者」と「お金」の組み合わせはやばいです。苦笑

「振込したのに、送金されていないぞ!」
「預金したのに、金利がついていないぞ!」

など、一般消費者のクレームを窓口で受けなければいけません。もちろん直接受けるのは、窓口の事務員の方ですが、消費者相手の仕事につくということは、そういう仕事と深くかかわるということです。

2.消費者から遠いほど、仕事の負担は減る

あなたがもしメーカーへの就職を考えているのであれば、川上に位置するメーカーがオススメです。

具体的には、

  • 化学メーカー
  • 素材メーカー
  • 繊維メーカー
  • 石油メーカー
  • ガスメーカー

などですね。

理由は簡単で、原料に近ければ近いほど、値上げがしやすいからです。アルコール、石油、ゴム、何でも良いですが、原料を作っているメーカーは

「1ヶ月後から値上げします。嫌なら買わなくても良いです。」

と言えば値上げできます。

しかし、BtoCメーカーだとそうは行きません。

なぜ値上げ交渉の仕事が大変なのかというとい、理由は一つで、

「他社品に切り替えられてしまうから」

です。メーカー側としては、値上げを通知して、

「じゃあ、他の会社から買います」

と言われるのが一番避けたいわけです。

3.私が化学業界を選んだ理由

私は上記のことを意識していたので、

「なるべく消費者から遠い業界に就職しよう」

と思って、化学業界を選びました。

結果的には、組織で何かをやるより個人プレーをしていた方が性格に合っていたので、退職してしまいましたが、化学業界はかなり良い業界でした。

他の業界で働いている友人の話などを聞くと、やはり、

  • クレーム対応が多い
  • 値上げ交渉がしづらい

という2点で悩んでいるようですが、少なくとも私が勤めていた化学メーカーでは、

  • クレーム対応
  • 値上げ交渉

で、苦労した記憶はありません。特に、化学製品というのは、同じ組成の製品であっても、微妙に分子量などが違ってくるため、カンタンに他社品切替ができません。

なので、値上げ交渉の際は、

「値上げなんてダメだ!」

とお客に言われることもありましたが、基本的には、

「仕方ないですね」

と話が通ることが多かったです。値上げの際に、

「原料価格の上昇で〜」

という言い訳ができるのは、化学メーカー特有の強みでしたね。BtoCメーカーの場合は間違いなくできないですからね。

BtoCメーカーが「原料価格の上昇で〜」と値上げを通知したところで、お客には、

「知るか」

と言われて終わってしまう話です。

なので、もしあなたが、

「正社員として働きたいけど、ある程度まったり働きたい」

という思いがあるなら、ぜひ「消費者から遠い業界」を選んでみてください。

       

でくのぼう


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