「俺には自己PRのネタがない…」
「自分の強みなんて思い浮かばない…」
なんて悩んでいるあなたに言いたいのは、
「周りの人に自分の強みを聞いたことがありますか?」
ということです。
1.自分の強みは自分では分からない
まずあなたが大きな勘違いをしているのは、
「一人で頭を抱えてウンウン悩んでも、自分の強みは分からない」
ということです。
あなたは自分の顔を見るときに何を見ますか?
そう、鏡ですね。
経営コンサルタントの佐藤昌弘氏は、
人は他人のことはわかっても、自分のことはなかなかわからないものです。自分の頭であれこれひねくりまわしても、本当の自分はなかなか見えてこない。だったら、自分のことをよく知っているお客さんに聞いてみればいいんです。
佐藤昌弘『今日からお客様が倍増する売れる力学―たったこれだけで業績が上がる107のポイント』ベストセラーズ p.30
と言っていますが、就活であなたの強みを見つけるときも一緒です。
一人で机に座っていても、あなたの強みは見つからないのです。誰かを通してしか、自分を見つめることはできません。
聞ける人、誰かいませんか?
- 両親
- 大学の友達/教授
- バイト先の先輩/後輩/社員
誰でも良いです。
「俺の良いところってどこ?」
「私の強みってどこだと思う?」
と聞いてみてください。めちゃくちゃ恥ずかしいかもしれませんが、
「聞くはいっときの恥。聞かぬは一生の恥。」
です。恥ずかしいかもしれませんが、それで上場企業の内定が取れるなら全然聞けますよね。
私は化学メーカーの営業時代、自社製品の強みを知るために、
「何でうちの製品を使ってくれるんですか?」
「この製品のどんなところが気に入ってますか?」
と、ひたすら顧客に、自社の強みを聞き回ってましたよ。
多くのお客さんは、
「俺が担当になる前から使ってるからなぁ」
「前から付き合いがあるからなぁ」
という答えが返ってきますが、中には
「他社製品と比べて泡立ちが少ないから、使いやすいんだよね」
「〜〜と組み合わせると、良い効果が出るんだよね」
と教えてくれるお客さんもいます。
こういう声が一番セールスで使えるのです。
新しいお客さんに製品説明するときも、
「これを使っているメーカーさんは『泡立ちが少ないから使いやすい』とおっしゃっています。」
「〜〜と組み合わせると、良い効果が出ますよ。一度試して頂けませんか?」
と、説得力ある形でアピールできるわけです。
就活も同じです。
- 両親
- 大学の友達/教授
- バイト先の先輩/後輩/社員
に、
「俺の良いところってどこ?」
「私の強みってどこだと思う?」
と聞き出した強みを、企業の役に立つような形でアピールすれば良いのです。就活とは、ただそれだけのことなのです。
2.強みを特定したら、その企業にどのように売り込むかを決める
人に自分の強みを聞き回って、あなたの強みを特定したら、次にやるべきは、
「その企業にどのように売り込むかを決めること」
です。
つまり、その企業が達成したい課題を見つけ、
「御社は〜という課題がありますよね。だから、私の〜という強みが活かせます。」
と言わなければいけないのです。お気づきかも知れませんが、自分の強みを特定するだけでは足りません。
その企業が達成したい課題を見つけないといけない
のです。
では、その企業が達成したい課題はどうやって、見つければいいのでしょうか。
答えは「リサーチ」です。「企業研究」です。
私から見るに、ほとんどの就活生は
「受ける会社のリサーチ不足」
です。何度もお伝えしていますが
「就活は営業」
です。会社というお客さんに対して、「あなた」という商品を売り込むための営業です。人格が優れているかどうかなんて関係ありません。それはあなたもよく分かっているはずです。
「何であんなアホが内定取れるんだ…」
「何でちゃらんぽらんなあいつが内定出て、俺は出ないんだ…」
と思うことあるでしょ?笑
人格は関係ありません。就活で内定が取れるかどうかは、
「営業が上手いかどうか」
です。これに尽きます。
話を戻します。
企業研究と言うとよく分からなくなりますが、要は、
「お客さんのリサーチ」
です。
化学メーカーの営業の場合は、そのお客さんに営業に行く前に、
- どんな製品を作っていているのか?
- 現在どんなテーマに注力しているのか?
- 購買はどこにあって、誰が決裁を持っているのか?研究が強いのか?購買が強いのか?
- 研究はどんな組織になっているのか?
ということを調べてからいきます。
既存のお客さんなら、
- どんな製品を納入しているのか?数量は?売上は?限界利益は?
- その製品はどんな用途で使っているのか?
ということも調べてから営業にいきます。
あなたは、就活の面接前に
- その会社の主力製品は何か?どんな使用用途で使われるものなのか?競合他社のものとどう違うのか?(HPに書いてある)
- 現在どんなテーマに注力しているのか?(IRレポートに書いてある)
- その会社の経営理念は何か?(HPに書いてある)
ということを調べているでしょうか?
どうでしょう。
あなたが異性からいきなり「好きです!」と告白されて、「何で?」と質問したら、
「だって、カッコ良いし、頭も良いし、、」
としか言われなかったら、どう思いますか?
「こいつ、本当に俺のこと好きなのか?」
と思いませんか。
就活も同じですよ。
- 何でウチなのか?
- 何で競合他社じゃないのか?
にきちんと答えなかったら、企業も、
「こいつ、本当に俺のこと好きなのか?」
と思ってしまいますよ。
3.企業が興味あるのは「この子はうちの会社の役に立つか?」だけ
就活で企業が興味があるのは、
「この子はうちの会社の役に立つか?」
だけです、これ以上でも以下でもありません。
化学メーカーの営業でも、お客さんの頭にあるのは、
「この商品は何の役に立つの?」
だけです。
就活は2億円の商品を売るための営業です。(サラリーマンの生涯賃金は2億円!)
あなたは、企業に対して、
「あなたはどのように役に立つのか?」
に答えなければいけないのです。
そのためには、
- あなたの強み
- その企業の課題
を知らなければいけません。
そして、
- あなたの強み →人に聞かないと分からない
- その企業の課題 →IRレポートを読まないと分からない
です。
学生向けに書かれた本って、
「自分らしさで勝負すべき」
「他人の話を理解し、思いやる力をアピールするのが有効」
とか、フワフワしたことばかり書いてあって、
いったい何やればいいの?
という気分になりませんか。少なくとも私はなりました。
あなたが知らなければいけないのは、
- あなたの強み
- その企業の課題
の2つだけです。
私が就活をしていたときは、
「私の強みは〇〇です。御社の特徴は〇〇ですよね。だから、私は御社の役に立ちます。」
という論法をよく使っていました。
例えば、
私の強みはチャレンジ精神です。なぜなら、〜〜というエピソードがあるからです。御社は「チャレンジ精神を大切にする」という経理理念をお持ちですよね。
例えば、御社は今メキシコを中心とする海外展開をされていますが、御社のチャレンジ精神が大きく現れていると、僭越ながら思いました。
新しく販路を拡大する際には、チャレンジ精神は必須だと考えます。チャレンジ精神を大切にする御社において、私のチャレンジ精神は大きく貢献できると考えています。
という感じです。
就活なんて単なる営業です。人格を評価される場所ではありません。
覚えておいてください。
あなたの強みを見つける最速の方法は、周りの人に
「私の強みってどこだと思う?」
と聞くことです。
でくのぼう
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