あなたが就活でムダな労力を使いたくないなら、
「受ける業界の数を2〜3つに絞る」
というのを激オススメします。
1.たくさんの業界研究やるのはしんどいでしょ?
あなたが就活で疲弊する原因は大きく分けて、次の2つのどちらかです。
- 何の勝算もなくレッドオーシャンに飛び込んでいる(マスコミ、大手広告代理店、金融、旅行など)
- 受ける業界を増やしすぎて、企業研究がおろそかになり、その結果内定が出づらくなっている
1つ目の
- 何の勝算もなくレッドオーシャンに飛び込んでいる(マスコミ、大手広告代理店、金融、旅行など)
という問題は、レッドオーシャンを避ければ良いだけなので、難しい話ではないですが、もっと問題が深刻なのは、2つ目の
- 受ける業界を増やしすぎて、企業研究がおろそかになり、その結果内定が出づらくなっている
だと思います。
自己分析には終わりがないが、企業研究には終わりがある
というのが私の主張ですが、裏を返せば、
「受ける業界が多すぎると、企業研究を終えられなくなる」
ということです。
あなたが受けるのは「会社」ですが、面接を担当する役員や人事部の採用担当の社員は「人間」です。あなたと同じように、
「あの人、何か好感がもてる!」
「あの人、ムカつくなぁ」
という感情を持った人間です。
就活生というのは、一部のエリートを除き、スペックでいえばみんなほぼ同じです。同じ人間が二人いたとして、
- その会社について2週間かけて、日経テレコン、会社四季報、業界新聞の記事、とあらゆる媒体をチェックして、めちゃくちゃ調べてきた人
- その会社について1日ちょろっとググっただけの人
のうち、どちらの人間を採用したいと思うでしょうか。
どちらの人間を
- 自社の仕事がきちんとできるか
- 自社の仲間とうまくやれるか
と思うでしょうか。
面接で企業が見ているポイントは、以下のたった2つです。
- 自社の仕事がきちんとできるか
- 自社の仲間とうまくやれるか
海老原嗣生(2015)『なぜ7割のエントリーシートは、読まずに捨てられるのか?』東洋経済新報社 P.76
答えは言うまでもないですよね。
2.企業研究は手を抜くな。そのために受ける業界を絞る。
私が何を言いたいのかというと、
「企業研究は手を抜くな」
ということです。
ちなみに、企業研究の方法は、
「企業研究が大事って言うけど、情報収集ってどうやったらいいの?」
でも話しています。
あなたが授業、バイト、インターン、ゼミ論文、サークルで忙しいのは私もよく分かっています。
忙しいからこそ、企業研究のクオリティを下げないために、受ける業界を絞るべきなんです。絞った業界、会社について、全力をあげて調べるべきなんです。
企業研究って、
- 業界研究
- 企業研究(その会社の主要製品、その会社の強み、その会社の歴史)
の2つに分かれますが、一番効果があるのが、
「その会社の社史を調べること」
です。
実際に企業に勤めていないと分からないことですが、面接官を担当する役員は
「自社の社史が大好き」
なんです。
なぜ課長、部長、役員といった役職についているおじさんたちが、皆「社史」が大好きかというと、
「面接官は少なからずその会社に愛着があるから」
です。
当たり前ですよね。
転職もせず、その会社で長年働いているということは、不満はあれども、少しは愛着があるわけです。最終面接で出てくる役員であれば、なおさらです。
私も新入社員の時、課長から、
「まず社史を読め」
と言われ、ハリーポッターぐらいの分厚さの社史をドサっと渡されました。笑
あなたが面接前にその会社の社史について調べ、調べたことがわかるような話をすれば、面接官のおじさんはあなたに異常に食いつくと思いませんか?
12年連続でギネスブックの「世界No.1セールスマン」に認定されたシボレーのセールスマン、ジョー・ジラードは、
どんなものを売る場合でも、顧客があなたから好かれ、気にかけられていると本気で信じてくれることほど効果的なことはない
ジョー・ジラード,石原薫訳(2010)『私に売れないモノはない!』フォレスト出版P.107
と語っていますが、あなたが就活で「あなた」という商品を営業する際は、顧客は「会社」です。
ということは、受ける会社のことをきちんと調べることが、いかに大事なことであるかはいうまでもないですよね。
あなたも想像がつくと思いますが、面接官のおじさんは
「目の前の学生が自分の会社についてたくさん調べて来てくれている」
ということが、めちゃくちゃ嬉しいわけです。
特に学生が見向きもしないような業界であれば、上場企業であっても、それは顕著です。役員ウケがハンパじゃなく良いです。
「社史を読めっていうのは分かったけど、社史のどこを読めば良いの?」
というと、
- その会社が創業となったきっかけ
- 創業のきっかけがどのように現在の製品につながっているか
です。
「そんなこと調べて、媚び売ったって、内定なんかしないだろ…」
と思いますよね。
私は社史を調べて言って、面接官の役員に気に入られて、その場で内定をもらったことがあります。それぐらい「企業研究」というのは、重要なんですね。
私が今、就活をするのであれば、間違いなくその会社の「社史」を調べます。だいたいどこの会社でも、HPに「沿革」みたいな感じで自社の自慢が載ってますから、それを読みこみますね。
特に、
「その会社が設立されたきっかけ」
を注意して覚えますね。
あなたのような若い大学生が
「自社の社史について調べてきてくれた」
ということが分かれば、泣いて喜ぶでしょうね。
面接官のおじさんが
「おおっ!よく調べたね!ははは!笑」
と喜んでいる「絵」が私にはくっきりイメージできますよ。
3.私は就活で受ける業界を「2つだけ」に絞っていた。
あなたは就活で受ける業界を5つ以上にしていませんか?あなたは業界という枠で考えずに、良さそうな企業を片っ端からエントリーしていませんか?
信念があって受けているなら、それでも良いですが、昔の私のように、
「一部上場企業で、年収がそこそこ高くて、残業が少なくて、パワハラな社風ではなく、働きやすい会社に入りたいなぁ…」
という感じなら、
「受ける業界は絶対に3つまでに絞った方が良い」
です。
実際、私が就活をしていたときも、受けた業界は、
- 化学メーカー
- 自動車部品メーカー
の2つだけに絞っていました。
2つに絞っていたからこそ、業界研究・企業研究で手抜きをすることができるのです。
例えば、当時、自動車業界はメキシコなどの国に積極的に進出していた時期だったので、自動車部品メーカーを受ける際は、
「現在、メキシコに進出する自動車メーカーが増えていますが、御社も海外進出を進めており、日本に留まらずに海外進出をしていく積極的な社風が、他社と違い魅力的に感じました。」
「現在、メキシコに進出する自動車メーカーが増えていますが、安易に海外進出するのではなく、御社の〇〇という製品の研究開発を強化されていますよね。既存顧客の満足度を高めていく姿勢が他者と違い、魅力的に感じました。」
などと、業界研究で得た知識を使い回せるわけです。
もちろん、こういうことを面接で言うと、
「でも、それってうちじゃなくても、やってるよね?」
「それって、魅力的な社風なの?」
とイジワルを言われることもありますが、イジワルを言われても良いんです。就活で大事なのは、
「その会社についてきちんと調べてきた」
「その会社についてきちんと調べてくるだけの、入社意欲を持っている」
ということを示すことです。
論理が少し破綻していても大丈夫です。おじさんはカンペキな回答なんて求めていません。むしろ、カンペキな回答をしたら、嫌われます。苦笑 それが、おじさんというものです。笑
大事なのは、あなたが、
「あなたの会社について、きっちり調べてきた」
「適当にあなたの会社に入りたいと言っているわけではない」
ということを証明することなんです。
でくのぼう
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