でくのぼう様は、面接官が若い年代の方であった場合にどのような内容を話すことが有効だとお考えでしょうか。

でくのぼう様

夜分遅くに失礼いたします。

22卒で就職活動を進めている者です。

でくのぼう様の記事を連日興味深く拝見させていただいております。

現在は私も面接の練習としてベンチャー企業の選考を複数受けており(現在6社経験済み)、一次面接を突破して二次面接に進むことも増え、少しずつでは有りますが前に進めているのかなと前向きに考えております。

今回は、面接に関して一点質問したいことがございます。

でくのぼう様の記事の中では面接官である”おじさん”に響くエピソードを話し、人間的に好かれることの重要性が指摘されていました。

しかし、私が選考を受けてきたベンチャー企業の面接(一次・二次)では20代の若い方が面接官を務めるケースが多く、私の主観ではありますが、記事でも述べられていた”イベント設営で職人の方から叱責されながらも仕事を成し遂げた”といったエピソード(下に記載あり)があまり刺さっていないかなと感じることが多々ありました。

でくのぼう様は、面接官が若い年代の方であった場合にどのような内容を話すことが有効だとお考えでしょうか。

入社して年月があまりたっていない若手社員の方が日々の仕事を通じて就活生のどのような点を評価しているのかを知りたいと考えております。

以上です。

お忙しい中大変恐縮ですが、確認を宜しくお願いいたします。

◯◯

 

今までのベンチャー企業の面接では個別指導塾の講師として受験生を指導した経験をアピールしました。

困難な経験としましては、講師4人一組でチームを組んで受験指導に取り組む際に、私以外の講師が全員正社員の50代男性の方であった事です。

問題点としましては、

①3人とも自分の指導力に対する自負が強く、アルバイト講師への不信感があるため私が指導・学習計画の提案をしても中々相手にしてもらえないこと
②3人の講師の皆様の仲があまり良くないため意思疎通ができておらず、一つの目標に向かって協力する体制がないことがありました。

以上の問題に対して、

①自分の指導に対する考えを今までの経験を踏まえた論理的な言葉として皆様に伝え、生徒の指導に全力で取り組む姿勢を長期的に示し続けることで徐々に信頼を得たこと。
②帰りの電車や食事の場を通じて各先生方と個別に話すことで指導に関する本音や考えを具体的に聞き出し、指導に反映することで受験を乗り切ったことをアピールしました。

平均年齢が低いベンチャー企業で以上のようなエピソードを話しても「うちの会社で役に立ちそう」というイメージがしにくい点、そして問題点②の解決策が論理的におかしい点が失策であったと私は考えております。

 

 

 

 

◯◯様

初めまして。でくのぼうです。

ご連絡頂きまして、ありがとうございます。

でくのぼう様の記事を連日興味深く拝見させていただいております。

とのこと、ブログをお読み頂きありがとうございます。

現在は私も面接の練習としてベンチャー企業の選考を複数受けており(現在6社経験済み)、一次面接を突破して二次面接に進むことも増え、少しずつでは有りますが前に進めているのかなと前向きに考えております。

二次面接に進むことが増えてきたとのこと、順調ですね。

一次面接が突破できるのであれば、あとは数を受ければ必ず内定は取れるので、自信を持って進んでいきましょう。

でくのぼう様の記事の中では面接官である”おじさん”に響くエピソードを話し、人間的に好かれることの重要性が指摘されていました。

しかし、私が選考を受けてきたベンチャー企業の面接(一次・二次)では20代の若い方が面接官を務めるケースが多く、私の主観ではありますが、記事でも述べられていた”イベント設営で職人の方から叱責されながらも仕事を成し遂げた”といったエピソード(下に記載あり)があまり刺さっていないかなと感じることが多々ありました。

でくのぼう様は、面接官が若い年代の方であった場合にどのような内容を話すことが有効だとお考えでしょうか。

入社して年月があまりたっていない若手社員の方が日々の仕事を通じて就活生のどのような点を評価しているのかを知りたいと考えております。

  • 若い面接官にはどのような内容を話すことが有効か?
  • 若手社員が日々の仕事を通じて、就活生のどのような点を評価しているのか?

を考えることは、実はあまり意味がありません。

今、◯◯様は

「面接官が若かったから、苦労話のエピソードが刺さらなかった。若い面接官の場合は、もっと数字の実績が分かるようなエピソードの方が良いのではないか?年配の面接官と若い面接官では、評価するポイントが違うのではないか?」

とお考えだと思います。

実はそれは就活(営業)の本質からはズレている可能性があります。

私はブログ・メール講座において、

「就活とは営業である」

ということを一貫してお伝えしてきました。

今回のご質問を「営業」に置き換えると分かりやすいですが、

  • 若い購買担当者にはどのような内容を話すことが有効か?
  • 若手購買担当者が日々の仕事を通じて、仕入れ先のどのような点を評価しているのか?

と置き換えてみてください。

そうやって考えると、あまり意味が通らないことが分かると思います。

何が言いたいかというと、法人・個人に関わらず、営業においては、

「相手が年配であろうと、若手であろうと、基本的に伝えなければいけない内容は同じ」

です。

では、何を伝えなければいけないかというと、ブログ・メール講座において繰り返しお話ししている通り、

「で、ウチにとって、何のメリットがあるの?」(What’s in it for me?)に答えること

です。

営業におけるこの鉄則において、「相手の年齢」というのは全く関係ありません。

就活は営業の一環である以上、就職活動においても、この鉄則は全く同じです。

何が言いたいかというと、

「エピソードが刺さらなかったと考えるのではなく、営業のやり方に問題があった」

と考えた方が、おそらく◯◯様のためになると思います。

例えば、上で挙げていただいたエピソードであっても、営業のやり方を一つ変えるだけで、相手にかなり刺さるようになる可能性は十分あります。

例えば、私が同じエピソードを使って就職活動をするなら、こんな風に営業をします。

「学生時代に経験した困難な出来事は?」

と面接で聞かれているシチュエーションと仮定します。

私が学生時代に経験した困難な出来事は、

「個別指導塾のアルバイトで、意思疎通が取れていないチームをまとめて、仕事を前に進めた経験」

です。

その個別指導塾では、4人1組でチームを組むのですが、チームを組んだ当初は各々が全く意思疎通が取れていませんでした。

意思疎通が取れていない原因は、私以外の3人の講師は全員50代ベテランの講師であり、自分の指導力に対する自負が強く、全くコミュニケーションが取ろうとしていない事にありました。

そこで、私は他の3人の50代ベテラン講師の「受験指導に対する考え方」「チームに対してどう思っているか」などを一人一人聞き回り、「チームの潤滑油」「橋渡し役」になることを心がけました。

その結果、チームの会話の回数も飛躍的に上がり、結果として我々のチームは◯◯という結果を残すことができました。

私はこの経験から、

「意思疎通が取れていないチームの中で、潤滑油・橋渡し役となり、チームの仕事を進める能力」

を学びました。

御社で働くにあたって、社外・社内問わず、様々な年代や様々な価値観の方と折衝しながら、チームで仕事を進めることが多いかと思います。

よって、この経験で得た能力によって、御社で働くにあたって必ず貢献できると考えております。

↑私であれば、こんな感じで営業すると思います。

ポイントとしては、

  1. 「学生時代に経験した困難な出来事は?」と聞かれていたとしても、必ず「で、ウチにとって、何のメリットがあるの?」に答えるようにすること
  2. 結論→具体例→結論の流れにすること

の2点ですね。

まず、1つ目のポイントですが、たとえ面接官の質問が、

「学生時代に経験した困難な出来事は?」

であったとしても、本質的に聞いているのは、

「で、ウチにとって、何のメリットがあるの?」(What’s in it for me?)

です。

(ブログ記事かメール講座のどこかで書いたと思いますが、「あなたの今後のビジョンは?」「将来の夢は?」といったよく分からない質問も、全ては「で、ウチにとって、何のメリットがあるの?」を聞かれていると思った方が良いです。)

なので、困難な経験をただ述べるのではなく、

御社で働くにあたって、社外・社内問わず、様々な年代や様々な価値観の方と折衝しながら、チームで仕事を進めることが多いかと思います。

よって、この経験で得た能力によって、御社で働くにあたって必ず貢献できると考えております。

をしっかり言うことが非常に重要です。

(非常に重要というか、ここが一番重要です。笑)

次に、2つ目のポイントですが、就活本はだいたい書かれているような、

  • どんな問題があったか?
  • それに対して、どんな解決策を取ったか?

といった内容は、客側(企業側)からすると、正直どうでもいい内容です。

上でもお話ししましたが、就職活動の面接において、企業が一番聞きたいのは、

「で、ウチにとって、何のメリットがあるの?」(What’s in it for me?)

です。

なので、

「学生時代に経験した困難な出来事は?」

と聞かれた場合は、

  1. 結論:こういう困難な経験をしました
  2. 具体例:こういうことがあって、こういう能力を身につけました
  3. 結論:その身につけた能力は御社で役に立ちますよ

という流れにすると、かなり面接官に刺さると思います。

(刺さるというか、こういう営業をしている学生はまずいないので、良い意味で目立つと思います。笑 特に最後の「その身につけた能力は御社で役に立ちますよ」まで言えるかどうかが、かなり分かれ目になると思います。)

以上、ご参考になれば幸いです。

よろしくお願いいたします。

でくのぼう

 

 

 

 

お世話になっております。

でくのぼう様のブログを拝読させて頂いております◯◯です。

この度は就職活動に向けたアドバイスをしていただき誠にありがとうございました。

企業側の視点から見たでくのぼう様のアドバイスは非常に参考になるものばかりでした。

今回学んだことを就職活動に生かして、良い報告ができるようになりたいと考えております。

今後も就職活動について疑問を感じた際には是非質問をしたいと考えておりますので、宜しくお願い致します。

改めてまして、この度はアドバイスをして頂き、誠にありがとうございました。

       

でくのぼう


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