志望動機と原体験、及び以前の職場の休日について

でくのぼう様

はじめまして。

現在大学三年生の、◯◯と申します。

以前よりでくのぼう様のブログを拝見しており、

「面接は営業と同じ」
「btobの川上産業こそ狙い目」
「離職率、有給取得率、育休取得率を重視すること」
などの考え方に大変共感しております。

ここで、いくつかお聞きしたいことが以下にございます。

①「説得力を上げるため、志望動機は、自身の原体験と結びつけるべき」と言われますが、消費者から遠い業界では、それは難しく感じます。
でくのぼう様が化学メーカーを志望したきっかけについて、どのようなことを話されたのでしょうか。

②以前の職場では、忙しい時期とそうでない時期では、どの程度残業されていたのでしょうか。また、休日に急に呼び出されることなどはありましたか。

以上となります。長くなってしまい申し訳ありません。

可能な範囲で構いませんので、お手透きの際にお答えいただけると幸いです。何卒宜しくお願い申し上げます。

◯◯

 

 

 

◯◯様

はじめまして。でくのぼうです。
ご連絡頂きまして、ありがとうございます。

また、ご返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません。

以前よりでくのぼう様のブログを拝見しており、

「面接は営業と同じ」
「btobの川上産業こそ狙い目」
「離職率、有給取得率、育休取得率を重視すること」
などの考え方に大変共感しております。

とのこと、ブログをお読みくださり、ありがとうございます。

さて、頂いたご質問に回答させて頂きます。

まず、

①「説得力を上げるため、志望動機は、自身の原体験と結びつけるべき」と言われますが、消費者から遠い業界では、それは難しく感じます。
でくのぼう様が化学メーカーを志望したきっかけについて、どのようなことを話されたのでしょうか。

についてですが、私が就活のときに話した志望動機は、

私の強みである「信頼を勝ち取る能力」を活かして貢献できると考えたからです。貴社の説明会にて、「化学メーカーは他業種と比べて、製品採用までのスパンが長い」ということを伺いました。私は〜〜という経験があり、(以下、信頼を勝ち取ったエピソード)この強みを活かせるのが貴社だと考えたため、志望させて頂きました。

のような内容をES・面接ともにアピールしました。

ここからは、

「なぜこのような志望動機を作ったのか?」

についてお話しします。

志望動機を作るときのポイントは3つあって、

  1. 「あなたはウチの会社にとって、何の役に立つの?」にきちんと答える
  2. 「なぜ他業種ではダメなのか?」にきちんと答える
  3. 「なぜ競合他社ではダメなのか?」にきちんと答える

という点です。

これを順番に見ていくと、私は、

  • 「あなたはウチの会社にとって、何の役に立つの?」にきちんと答える
    →「信頼を勝ち取る能力」という強みを活かして貢献できる
  • 「なぜ他業種ではダメなのか?」にきちんと答える
    →採用スパンの短い他業界より、採用スパンの長い化学業界の方が自分の強みを活かせると思ったから
  • 「なぜ競合他社ではダメなのか?」にきちんと答える
    →競合他社とは違って、研究や工場との協力を重んじていると説明会で聞いた。他社よりも社内一丸となって取り組む貴社の環境の方が、競合他社よりも自分の「信頼を勝ち取る能力」という強みで貢献できると思ったから。

という感じで答えていました。

また、おっしゃって頂いた通り、よく就活本には、

「説得力を上げるため、志望動機は、自身の原体験と結びつけるべき」

と書かれていますが、消費者から遠い業界ではかなり難しいですよね。

なので、私はそのアプローチは取らない方が良いと思います。

では、どうすればいいのかというと、

「志望動機を聞く本当の意味」

を考えれば良いのです。

そもそも企業とは「利益追求団体」です。

ということは、就職活動とは、

「自社の利益追求に役に立つ人材を採用すること」

です。

人格、人間性を評価する場ではないことをご留意ください。

この前提を踏まえると、就職活動を通して、企業が見ているポイントはただ一つ、

「あなたはウチの会社にとって、何の役に立つの?」

だけです。

ということは、もうお気づきかもしれませんが、就活の面接での全ての返答は、

「あなたはウチの会社にとって、何の役に立つの?」

に対する答えでなければいけないわけです。

つまり、志望動機を答えるときも、

「なぜあなたはウチの会社を志望したのですか?」

と捉えるのではなく、

「なぜあなたはウチの会社の役に立つと思ったのですか?」
「それは他の会社じゃダメなんですか?」

と考えれば良いわけですね。

なので、実体験を交えるのが難しい業界の時は、この2つをつなげて、

「御社は他社と比べて、〜という特徴があると思った。そして、私は〜という強みがある。だから、貴社に貢献できると思い、志望した。」

と答えるのはいかがでしょうか?

この答え方であれば、どんなに消費者から遠い業界であっても使えるアプローチですよね?

常に意識しなければいけないのは、企業が欲しいのは、直接的にしろ、間接的にしろ、

「売上アップに役立つ人材」

です。

例え話になりますが、2人のサッカー選手が、クラブの入団テストを受けるとしましょう。

1人は、

「小さい頃からこのクラブと共に育ったので、親しみを感じていました。」

と「自身の実体験を交えたエピソード」を話した選手。

1人は、

「このクラブの強みは、他のチームに比べて、ポゼッションを重視しているところだと考えております。私は球際に強いという特長があるので、よりチームの勝利に貢献できると思い、このクラブを志望しました。」

と「チームの強みと自分の強みが一致し、より貢献できると思ったから」と答えた選手。

(2選手とも能力的には全く同じだとします)

当然、サッカーチームが欲しているのは、

「チームの勝利に貢献できる選手」

です。

監督から見て、欲しいと思う選手はどちらでしょうか?

・・・答えは言うまでもないですよね。笑

なぜ就活本の著者が、

「説得力を上げるため、志望動機は、自身の原体験と結びつけるべき」

というようなことを書いているのかというと、

「彼らが営業を経験していないから」

です。

「〜日までに売上◯◯万円上げてこい」
「予算達成してないぞ。どうするんだ。」
「今日アポ何件入れてるんだ。」

というプレッシャーを経験していないからこそ、

「説得力を上げるため、志望動機は、自身の原体験と結びつけるべき」

という当たり障りないことを言っているわけです。

なので、これだけは絶対に覚えておいてほしいのですが、志望動機に関わらず、

「あなたの10年後のビジョンは何ですか?」
「あなたの夢は何ですか?」

という抽象的でよく分からない質問が飛んできたとしても、それらの質問は本質的には

「あなたはウチの会社にとって、何の役に立つの?」

を聞いていると思った方が良いです。

次に、

②以前の職場では、忙しい時期とそうでない時期では、どの程度残業されていたのでしょうか。また、休日に急に呼び出されることなどはありましたか。

についてですが、私が勤めていた化学メーカーでは、

・忙しい時期→残業40時間/月ぐらい
・忙しくない時期→残業20時間/月ぐらい

という感じでした!

ただ、残業が多いかどうかは「部署の部長がどういう人か?」にもよります。苦笑

めちゃくちゃ厳しい人が部長に来た場合、「残業40〜60時間/月」に増える場合もあります。苦笑

以上、ご参考になれば幸いです。

よろしくお願いいたします。

でくのぼう

 

 

 

 

でくのぼう様

夜分に失礼いたします。

お世話になっております。以前メールを差し上げました、津田です。

お忙しいところご返信いただき、誠にありがとうございます。

おかげさまで、

「自分がその会社で役に立つ理由と、その会社でなければならない理由を答えれば良い」ことと、
実際にでくのぼう様が原体験に縛られず、上記の方法で内定を得たことが理解できました。

また、残業時間の目安についても、同様に勉強になりました。

今回ご返信いただいた内容も考慮し、改めて自己PRなどを練り直す所存です。

また追加でご相談することもあるかと存じますが、その際はお力添えいただければ幸甚です。

今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

◯◯

       

でくのぼう


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