就活の自己PRなんて、しょぼいエピソードで全く問題ない。

「まわりの友達みたいに、自慢できることが一つもない……」
「自己分析すればするほど、自分が情けなってくる……」

というあなたにお伝えしたいのは、

「就活の自己PRは、しょぼいエピソードで全く問題ない」

ということです。

1.自己PRのエピソードでウソをつくのは、絶対にダメ

どんなにしょぼくても、本当のエピソードを話しましょう。

「自己PRのエピソードで嘘をつくのは、絶対にダメ」

です。

なぜなら、

「面接官はとにかく過去を深掘りしてくるため、どうせバレるから」

です。

元プルデンシャル生命トップ営業の小林一光氏は、著書でこう言っています。

僕は、生命保険会社で支社長をしていたことがある。

支社ごとの採用だったので、支社のすべての採用面接(中途採用)に立ち会っていた。

(中略)

「その人が何を考え、どんな行動をしてきたのか」
「行動をしたことで、どんな結果を出したのか」
「その結果をどのように自己分析したのか」

について、細かく聞き出すように心がけていた。

面接をしていると、とってつけたような美辞麗句を並べて、自分を飾ろうとする人がいる。

ところがそんな人でも、2時間、自分を偽るのは難しい。

(中略)

相手の外面に騙されないためには、徹底して「相手の過去」にフォーカスするのが有効だ。

小林一光(2013)『必要なのは「テクニック」じゃない!「マインド」だ! 「選ばれる人」の就活マインド』光文社 pp.95-96

このように、

「面接官はあなたの過去のエピソードについて、突っ込んで質問してくる」

のです。

だから、自己PRのエピソードでウソをつくのは、絶対にやめましょう。

営業において、お客さんが最も嫌うのは「ウソ」です。

2.自己PRのエピソードなんて、ささいなもので良い

自己PRの目的は、実績を自慢するためにやるのではありません。

人柄をPRするためにやるものです。

就職コンサルタントの坂本直文氏は、著書で、

多くの就活生が最も悩んでいるのは、

「自己PRすることがない」

ということです。

私のところにくる学生の方からの相談にも、

「何を自己PRしてよいかわからない」

というものが一番多く、中には、

「自分は、まわりの学生や友人と比べて突出したことがなく、自己分析すればするほど、自分が情けなく感じて落ち込んでしまう」

という人も少なくありません。

(中略)

でも、自信を持ってください。

見事内定を勝ち取った先輩たちも、同じように、

「自己PRすることがない」
「こんな自己PRでは、多くの人の中に埋没してしまう」

と、悩んでいたのです。

でも、

「自分のしてきたことは、どうしたら仕事に役立つのだろう」
「こんな書き方をしたら、採用担当者の目にとまるのではないだろうか」

と、自己分析や企業分析を深めたり、書き方を工夫して、自己PRを発展させていきました。

そうして、些細なことでもPRにつなげ、内定を獲得したのです。

坂本直文(2011)『何をPRしたらいいかわからない人の 受かる!自己PR作成術』日本実業出版社 p.26

と語っていますが、その通りです。

自己PRのエピソードなんて、小さいもので良いのです。

ささいなエピソードで良いのです。

なぜ、あなたが今、

「まわりの学生や友人と比べて突出したことがなく、自己分析すればするほど、自分が情けなく感じて落ち込んでしまう」

と悩んでしまうのかというと、理由は簡単です。

  1. 「自己PR=実績の自慢」と勘違いしている
  2. unistyleの見すぎ

の2つです。

自己PRは実績の自慢ではありません。人柄を表すための材料です。

そして、 unistyleを見すぎるのは止めましょう。

あそこに載っているのは、華々しいエピソードを持った人が、自慢のために載せているようなものです。苦笑

ESの書き方の構成の参考程度にするのなら良いですが、

「自分にはこんなすごいエピソードないよ……」

と思ってしまうのは、サイアクです。

どんなに小さいエピソードでも良いので、本当のエピソードを書いてください。

3.じゃあ、具体的にどんなエピソードを選べば良いの?

「じゃあ、具体的にどんなエピソードを選べば良いの?」

という質問に答えるなら、

「あなたの人柄がよく出ているエピソードを選んでください」

となります。

例えば、

  • バイト先のポップ制作で、3個売れたのが、9個になったというエピソード
  • 新聞の書き写しを続けているというエピソード
  • バイト先の怖い職人から怒られながらも、信頼を勝ち取ったエピソード

といった、「しょぼいエピソード」でも、十分自己PRには使えます。

なぜなら、「その人の人柄を表現できているから」です。

「バイト先のポップ制作で、3個売れたのが、9個になったというエピソード」であれば、

「佐藤さんのポップだとよく売れる」と店長からほめられたのがきっかけでした。

スーパーのアルバイトでは、商品を並べるほか、ポップ作りに力を入れて取り組みました。

たとえば、旬のいちごが美味しく見えるように、可愛い絵と、丸い文字体で

「苺一会」

というキャッチコピーを作って売り出し、売り上げが伸びました。

坂本直文(2011)『何をPRしたらいいかわからない人の 受かる!自己PR作成術』日本実業出版社 p.29

と表現できます。

「新聞の書き写しを続けているというエピソード」であれば、

1人暮らしを初めて、社会勉強のために自分で新聞を取るようになりました。

アルバイトで稼いだお金で購読している新聞をただ読んで捨ててしまうのがもったいなく感じて、書き写しを始めました。

気がつけば、世の中の動きがわかるようになっていました。

朝起きてすぐに書き写すことで1日のリズムも作れます。

坂本直文(2011)『何をPRしたらいいかわからない人の 受かる!自己PR作成術』日本実業出版社 p.41

と表現できます。

「バイト先の怖い職人から怒られながらも、信頼を勝ち取ったエピソード」であれば、

私の強みは「人から信頼を勝ち取ること」です。

大学時代、イベント設営のアルバイトをしていたのですが、厳しい職人の方が多く、離職率の高い職場でした。

最初の頃は、私も「動きの遅さ」が原因で怒られることが多かったのですが、地道に改善を続けることで、職人の方から信頼を得ることができ、最終的にはコーヒーを買ってもらえる仲になりました。

「人から信頼を勝ち取ることができる」という強みは、貴社で働く上で十分に活かせると考えております。

と表現できます。

(これは、私が実際に就活で話していたエピソードで、おじさん受けが抜群に良かったです。)

と、まあ、このように、しょぼいエピソードで全く問題ないわけです。

もう一度言いますが、自己PRは実績自慢のためにやるものではありませんよ。

「人柄を表すため」

にやるものです。

就活は、モノ(実績)を売るのではありません。

売っているのは「あなたの人柄」です。

       

でくのぼう


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