「もし社会人が就活をやり直すとしたら、企業選びでどんなポイントをチェックするのか?」
について話します。
結論から言うと、チェックすべきポイントは
- 離職率が高くないかどうか
- 有給休暇の取得率は高いかどうか
- パワハラが横行していないかどうか
の3点です。
1.離職率が高くないかどうか
まずあなたにお伝えしたいのが、社会人が転職先を選ぶにあたって一番重視するのは、
「離職率が高くないかどうか」
です。
あなたが今就職四季報で一番重視しているのは、
「平均年収」
かと思いますが、ぶっちゃけ平均年収はそれほど重要ではありません。
なぜなら、現在大学生のあなたにはあまり分からないかもしれませんが、
「給料が低すぎて会社を辞める」
というケースは実は多くないからです。
退職理由でダントツで多いのは、
「人間関係が悪いから」
です。
リクナビNEXTが行なっているアンケートを見てもらえれば分かりますが、
転職理由と退職理由の本音ランキングBest10
1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
2位:労働時間・環境が不満だった(14%)
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
4位:給与が低かった(12%)
5位:仕事内容が面白くなかった(9%)
6位:社長がワンマンだった(7%)
7位:社風が合わなかった(6%)
7位:会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)
7位:キャリアアップしたかった(6%)
10位:昇進・評価が不満だった(4%)
と、「給与が低かった」という理由で退職しているのは、「たった12%」です。それよりもずっと多いのは、
1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
2位:労働時間・環境が不満だった(14%)
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
という人間関係や社風の問題です。
入社する前からその会社の社風をカンペキに理解することはできませんが、ある程度の把握はできます。どうやって把握するのかというと、
「離職率の高さを見る」
と言う方法です。
あなたはすでに就職四季報を持っていると思いますので、企業選びの際は、必ず離職率をチェックしてください。一般的には、
「離職率が30%以下なら大丈夫」
と言われていますが、離職率30%はかなり高いです、かなりブラックに近い労働環境である可能性が高いです。
「離職率が19%以下かどうか」
という基準が適切です。
「離職率が19%以下かどうか」というポイントで企業を選んでいけば、外れクジを引く確率はかなり低くなるはずです。
繰り返しになりますが、その会社での働きやすさは「離職率の高さ」にダイレクトに反映されます。
「退職した人間は、ただやる気がなかっただけでしょ」
「自分ならキツくても耐えられる」
と思うかもしれませんが、退職している人も、最初から退職しようと思って入社している人は一人もいません。
「この会社で働こう!」
と思って入社しているのです。そういう人たちがたくさん退職しているということは、
「その会社の労働環境はかなり悪い」
ということです。
就職活動中の大学生は、離職率の高さを軽く見る傾向がありますが、社会人が転職の際に一番チェックするのは、
「離職率が高くないかどうか」
です。
2.有給休暇の取得率は高いかどうか
社会人が転職先を選ぶにあたって、2番目に重視するのは、
「有給休暇の取得率は高いかどうか」
です。
「その会社の労働環境は、離職率にダイレクトに反映される」
と先ほど言いましたが、
「有給休暇の取得率」
にもダイレクトに反映されます。これは間違いないです。
「有給休暇の取得率が高くて、ブラックな会社」
というのはまずありえません。逆に言えば、
「有給休暇の取得率が低い」
ということは、ブラックな会社である確率がとても高いです。
学生のバイトの有給休暇と違い、正社員が有給休暇を取るときは、
- 上司の許可
- 同僚の迷惑にならないための引き継ぎ
- 同僚の反感を買わないための、日頃の行い
など、かなり気を遣わなければいけません。特に大事になってくるのが、
「上司の許可」
です。
有給休暇を取得するために、平社員である私が上司に、
「すみません、来週のこの日ですが、有給取って良いですか?」
と言った際、返ってくる答えは、
「取っても良いけど、あの仕事終わったの?」
というようなものです。苦笑 私の仕事スピードが遅かったのもありますが、とにかく有給休暇というのは、通常めちゃめちゃ取りづらいです。
そんな取りづらいにも関わらず、有給休暇の取得率が高いということは、
「働きやすい会社である」
という確率がとても高いです。というより、有給休暇の取得率が高くて、働きにくい会社なんてほとんど存在しないのではないでしょうか?笑 それぐらい大事なポイントです。
なので、就職四季報を広げて企業選びをする際は、
「有給休暇の取得率」
をよくチェックしてください。
3.パワハラが横行していないかどうか
社会人が転職先を選ぶにあたって、3番目に重視するのは、
「社風は厳しくないかどうか」
です。
要は「体育会系企業ではないかどうか」ということです。体育会系というと、何となくイメージが良いですが、体育会系の会社というのは、言い方を変えれば、
「パワハラが横行している」
ということですからね。苦笑
2018年の今になっても、
- 酔っ払って、若手社員を革靴で殴ったり、
- 若手社員を早朝から立たされて怒鳴ったり、
と、「昭和を引きずっているおじさん」というのはたくさん存在します。私が前にいた化学メーカーでも、数は少ないですがいました。
比較的社風のゆるい化学業界でもそういう人間はいたので、商社や金融などのイケイケの業界ではもっとたくさんあるはずです。
ある化学メーカーでは、
- 飲みの席で、女性部長が若手男性社員の陰毛をライターで燃やすのが恒例となっていたり、
- 飲みの席で、新入社員が革靴にビールを入れて飲まされるのが恒例となっていたり、
という話を聞いたことがあります。苦笑
「パワハラが横行していないかどうか」
というのは、さすがに就職四季報には載っていないので、
- 転職会議
- Vorkers
- キャリコネ
などの、「社員による口コミサイト」をくまなくチェックしてください。中にはもちろん退職者の恨みでボロクソ書いている投稿もありますが、ある程度の信頼性はあります。
少なくとも、ヤバいエピソードがたくさん書かれている会社で、「働きやすい」ということはありえません。
「その一人だけが厳しいだけで、他の人は大丈夫でしょ」
「どこの組織にもそういう人はいるでしょ」
と軽く流していると、後で痛い目を見ますよ。
そういうヤバい部長がいるということは、何を意味しているかというと、
「その上の役員たちが、そういう仕事の進め方を好んでいる」
ということです。
どこの組織でもそうですが、
「誰を部長にするか」
というのは、基本的に役員が決めています。部長の人事権は役員が持っています。
これが何を意味するかというと、
- 酔っ払って、若手社員を革靴で殴ったり、
- 若手社員を早朝から立たされて怒鳴ったり、
というエピソードがたくさん投稿されているということは、その会社の役員たちは、
- 酔っ払って、若手社員を革靴で殴ったり、
- 若手社員を早朝から立たされて怒鳴ったり、
という仕事の進め方をする部長を好んでいる、ということです。その会社ではそういう部長が役員に気に入られている、ということです。
こんなの、あなたのような新入社員からすれば、たまったものではないですよね?
ですから、
- 転職会議
- Vorkers
- キャリコネ
で「パワハラが横行していないかどうか」というのはしっかりチェックしてください。そして、やばい投稿が多い場合は、役員たちがそういう部長を好んでいる、というように理解してください。

でくのぼう
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