就活で面接官の心を確実につかむ方法は、
「面接官のおじさんに興味を持つこと」
です。
デール・カーネギーが、
「われわれは、自分に関心を寄せてくれる人々に関心を寄せる」
と言っている通り、面接官に興味を持ってもらいたかったら、まずはあなたが面接官のおじさんに興味を持つことが一番重要です。
1.汎用品を営業していたときに、購買のおじさんに言われた「ある一言」
私が化学メーカーの営業職として、汎用品の営業をしていたある日、初めて行ったお客さんからこんなことを言われました。
「ずっと買っているのに、今使っているメーカーの営業マンは一度もうちに来てくれない」
どうやらそのとき納入していた製品の営業マンは、一度も訪問していないらしく、代理店だけが来ているとのことでした。
そして、そのお客さんのところへ何度か通っていると、
「今使っている製品は、全部おたくの製品に切り替える」
と言われました。
そのとき私は新人の営業マンで製品知識もまったくありませんでした。売っている製品はどこで買っても一緒の汎用品です。
でも売れました。他社品の切り替えに成功しました。訪問しただけで、そのお客さんに納入している製品をすべて切り替えることに成功しました。
製品を切り替えるのはお客さんにとってもかなりめんどくさいのですが、買ってくれました。
そのお客さんはなぜ私から買ったのでしょうか?なぜ全く同じ性能の製品なのに、私の会社から買ったのでしょうか?
それは、
「大事にされている」と感じたから
です。
その購買のおじさんが言っていた、
「ずっと買っているのに、あそこのメーカーの営業は一度もうちに来てくれない」
という言葉は、
「ずっと買っているのに、あそこのメーカーはうちの会社を全然大事にしてくれない」
といいかえられます。
つまり、相手が
「大事にされている」
と感じたら、売れるのです。
就活でいえば、内定が取れるのです。
2.ほとんどの就活生は、面接官のおじさんを大事にしていない
ほとんどの就活生は、自己分析ばかりに時間をかけています。自分の強みや自分の長所の洗い出しばかりに時間をかけています。
もちろん、自己分析も重要です。自己分析がいらないわけではありません。
ですが、
「企業研究と自己分析のどちらが大切か?」
と聞かれれば、私は迷わず「企業研究」と答えます。
面接官が、
「自分の会社は大事にされている」
と感じるときはどんなときでしょうか?
この質問はちょっと難しいですね。
逆にしましょう。
面接官が「自分の会社は大切にされていない」と感じるときはどんなときでしょうか?
- あなたの自己PRの実績が弱かったとき?
- あなたの自己PRの強みがいまいちだったとき?
違います。
「あなたが自分の会社について全然知らなかったとき」
です。
「え、この学生、ウチの主要製品も知らないの?」
「え、この学生、ウチが競合とどう違うかも知らないの?」
「え、この学生、ウチの社史も知らないの?」
と思った時に、
「この学生はウチへの志望度が低いんだな…」
と考えて、不採用にします。
こうやって書くと、
「いや、自分は、ちゃんと企業研究してるからw」
と思うかもしれませんね。。笑
では、今あなたが受けたい会社があるとして、
- その会社の主要製品は何か?
- その会社は、競合他社と何が違うのか?
- その会社は、どんな歴史をたどって、今に至っているのか?
という質問にすぐ答えられますか?
・・・・・。
どうでしょう?
おそらく、答えにつまるのではないでしょうか。
就活本では「自己分析!自己分析!」とうるさいですが、あなたが一番力を入れなければいけないのは、
「企業研究」
です。
具体的に言うなら、
- その会社の主要製品は何か?
- その会社はどんな歴史をたどって、今に至っているのか?
- その会社は競合他社と何が違うのか?
といったことをきちんと調べることです。相手に対してきちんと関心を寄せることです。カーネギー流に言うなら、
「誠実な関心を寄せること」
です。
特に、
「なぜ競合他社ではなくウチの会社なのか?」
をきちんと答えられるようにしておかなければなりません。面接官のおじさんは、これまでの20年間ずっと競合他社と戦ってきているわけです。
そんなおじさんに、
「君、ウチに入りたいって言うけど、その志望理由なら、競合の◯◯さんでも良いんじゃないの?」
と聞かれて、きちんと答えられないのであれば、ヤバいです。
3.面接官にきちんと関心を寄せて「大事にされている」と思わせる
「自分には何も実績がない」
「自分には何もPRできる強みがない」
そう考えてしまうのは、心のどこかで、
「実績や強みがあれば内定する」
という考えがあるからではないでしょうか?
確かに、unistyleなどで内定者のESを覗いてみると、
「体育会の部活動で主将として、、」
「ビジネスコンテストで優勝を飾り、、」
「留学によってTOEIC900を達成し、、」
といった華々しい経歴のESがわんさか出てきます。
ただ、私は声を大にして言いたいです。
「実績や経歴なんて就活において大して重要ではない」
ということを。
汎用品の営業で大切なのは、
「相手にきちんと関心を寄せて、『大事にされている』と思わせること」
です。
就活においても、面接官のおじさんに、
「自分は大事にされている」
と思わせれば「勝ち」です。
いったい就活生の中で、面接官のおじさんの気持ちに立っている人がどれだけいるのでしょうか?
「面接官のは何を言われると喜ぶのか?」
ということを考えている人がどれだけいるでしょうか?
ほとんどいないと思います。
相手に本気で関心を寄せるだけで、面接官のおじさんは必ず心を動かされます。
- その会社の主要製品は何か?
- その会社はどんな歴史をたどって、今に至っているのか?
- その会社は競合他社と何が違うのか?
といった相手の情報をきちんと理解していることを伝えるだけで、面接官のおじさんは、
「自分の会社は大事にされている」
と感じます。
自己分析を死ぬほどやったところで、面接官の心をつかむことは絶対にできません。その会社のことを本気で企業研究することではじめて、面接官の心をつかむことができます。
「相手に関心を寄せること」
こそが汎用品営業のコツであり、就活で面接官の心をつかむコツです。
でくのぼう
「実績も何もない…」というあなたが、最短で上場企業の内定を取るためのメール講座