就活って、かなり心が折れますよね。
それもそのはずです。就活とは2億円の商品を売る営業なのです。
「就活ぐらい突破できないと、どうせ社会に出れないぞ」
と偉そうにしゃべるオトナは多いですが、そのオトナたちは2億円の商品を営業しているわけではありません。
今回は、昔の自分に伝えたい、
「就活で心が折れた時のメンタルの保ち方」
についてお話しします。
1.早慶出身でも40社受けてやっと1社内定という現実
あなたに最初にお伝えしたいのが、
「どれぐらいの確率で内定が出るのかを知ること」
です。結論から言うと、
「早慶出身でも40社受けてやっと1社内定」
という確率です。
ご参考までに、2010年度の調査データを見てみましょう。早慶上智クラスの就活生300人を対象にしたデータで、「各選考において、何%の人が『不合格』になったか」を表すものです。
①エントリーから1次選考までの「不合格率」
エントリー企業数平均 64.2社
不合格企業数平均 32.6社
エントリー不合格率 50.8%(中略)
②1次選考から最終選考までの「不合格率」
一次選考に進んだ企業数平均 31.6社
最終選考までの不合格企業数平均 24.8社
一次選考から最終選考までの不合格率78.4%③最終選考の「不合格率」
最終選考企業数平均 4.7社
最終選考での不合格企業数平均 2.3社
最終選考での不合格率 45.2%新田龍(2011)『就活の鉄則!有名企業より優良企業を選びなさい!』こう書房 pp.84-85
というデータの通り、
「早慶出身でも40社受けてやっと1社内定」
というのが現実なのです。
40社受けてやっと1社内定するのが普通、という感覚があれば、10社、20社と面接で落とされても、あなたが心理的に凹むダメージはかなり小さくなるはずです。
実際私が就活をしていて、お祈りラッシュがあったときは、
「まあ、仕方ない!だって、40社受けて1社内定するのが普通だから!」
と気持ちを切り替えていました。こういう確率をおおまかでも知っておくことで、あなたの心理的負担もかなり減ると思うんですよね。
2.就活は2億円の商品を売る営業
生命保険の営業マンの年収がなぜ高いのかをいえば、
「扱っている商材の単価が高いから」
です。
生命保険は家の次に高い買い物と言われていますよね。生涯支払額が1000万円を超えるケースも多いですよね。生命保険の生涯支払額が1000万円を超えるということは、生命保険の営業マンは
「1000万円の商品の営業をしている」
のです。その上、家と違って生命保険は原価率が極端に低いので、営業マンに高い給料を払えるのです。
話を戻して、就活の場合はどうでしょうか。私は、
「就活は営業」
と主張していますが、実は就活であなたが売っている労働力の額は「2億円」です。
サラリーマンの生涯賃金は2億円と言われていますから、
「あなたは2億円の商品を売る営業をしている」
のです。大変で当然ですよね。だって、2億円ですよ。生命保険の営業マンですら1000万円の営業をしているのに、就活生は2億円の営業をしているのです。
大変なのは当たり前です。断られて当たり前です。世の中の大人たちはこの事実を理解していないからこそ、あなたに辛いことを言ってしまうのです。この構図をよく理解しておきましょう。
3.面接官に言われたことを真に受けない
あなたが就活で接する人事の面接官や新卒採用の担当者は、ぶっちゃけ社内の人間からすると、まったく大したことありません。
なので、何か辛いことを言われても、気にしちゃダメです。
面接官向に何か嫌なことを言われたら、
「人格否定されてる…」
と凹んでしまう気持ちはわかりますが、面接官も実際大したことない人間なのです。
大学時代はあなたや私と同じように、授業をサボったり、サークルで遊んだりしていた普通の大学生なのです。全知全能の神ではありません。
全知全能の神ではないので、いちいち面接官の言葉を間に受けるのはやめましょう。究極的な話、面接だけであなたをすべて見抜くことなんて無理です。
面接官向けの書籍にも、
「けっきょくわからない…」人事歴20年のベテランがつぶやく面接の限界
大手企業の人事担当者を集めて、面接の研修会をしたときのこと。ある会社の人事部長がふと
「けっきょく面接では応募者のすべてがわかるわけではないんだよなぁ。この人ならいけると思ったら採用ミスだったり、逆に、評価の微妙な人が活躍したりしているし…」と漏らしました。
細井智彦(2013)『「使える人材」を見抜く 採用面接 』高橋書店 p.178
と書いてあるように、人事の面接官ですら、
「最後の最後は直感で判断するしかない」
と思っているのです。あなたにとっては、
「直感で判断するな!」
という感じだと思いますが、営業とはそんなものです。あなただって性能が優れているからといって、性能だけを見て商品を買うわけではありませんよね。
人事ですら、
「最後は直感」
を考えているのですから、あなたが頭を抱える必要は全くありません。

でくのぼう
「実績も何もない…」というあなたが、最短で上場企業の内定を取るためのメール講座