孫正義に学ぶ、就活で面接官に気に入られるための方法

就活で面接官に気に入られるための方法は、

「企業研究の成果を見せて入社の熱意をアピールする」

です。

1.人は理屈では動かない

あなたはスタバが好きですか?

あなたはapple製品が好きですか?

実はスタバやappleが熱烈なファンを抱えているのには、ある理由があります。

いったい、何だと思いますか?

  • デザインがカッコよくてオシャレだから?
  • 広告が上手いから?

・・・違います。

「理念を語るところからスタートしているから」

です。

コンサルタントのサイモン・シネックは、appleが熱烈なファンをひきつける理由を

「appleのメッセージがWHYから始まっているから」

と主張しています。

ほとんどのPCメーカーが

われわれは、すばらしいコンピュータをつくっています。

美しいデザイン、シンプルな操作法、取り扱いも簡単。

一台、いかがです?

サイモン・シネック(2012)栗木さつき訳『WHYから始めよ!』日本経済新聞出版社p.50

というメッセージを発しているのに対し、appleは、

現状に挑戦し、他者とは違う考え方をする。それが私たちの信条です。

製品を美しくデザインし、操作法をシンプルにし、取り扱いを簡単にすることで、私たちは現状に挑戦しています。

その結果、すばらしいコンピュータが誕生しました。

一台、いかがです?

サイモン・シネック(2012)栗木さつき訳『WHYから始めよ!』日本経済新聞出版社p.50

というメッセージを発して、「なぜそれをやっているのか?」をアピールしているのです。

そしてさらにサイモン・シネックは、

  • WHYを考える大脳辺縁系が、すべての行動をつかさどっている
  • 機能やメリットや事実を示しても、行動にはつながらない

と主張しています。

「就活と関係ねえじゃん」

と思うかもしれませんが、関係大アリですよ。

機能やメリットや事実を示しても、行動にはつながらないのです。

どういうことかといえば、

「あなたがいくら学生時代の実績やエピソードをゴリ押ししても、内定にはつながらない」

ということです。

行動経済学の世界でも、

「人間は理性ではなく感情で動く」

とよく言われますが、ほとんどの就活生は何をやっているでしょうか。

「面接官の感情ではなく、論理にばかりアピールしている」

と思いませんか?

  • エピソードがない
  • 実績がない

とあなたが悩むのは、裏を返せば、

  • エピソードがあれば、内定が出る
  • 実績があれば、内定が出る

と考えているということですよね。それって、面接官の論理にアピールしようとしていないですか?

サイモン・シネックの言う通り、

「人の行動を動かすのはWHY(理念、理由)」

です。

就活でいえば、

「なぜウチに入りたいのか?」
「なぜ競合他社ではなく、ウチなのか?」

と言う部分です。

面接官の心が動かされるのはこの部分です。実績やエピソードのすごさではありません。

2.孫正義は人を口説く天才

孫正義は「人を口説く天才」です。

日本ソフトバンク(現:ソフトバンク)は当時、めちゃくちゃ小さい商社であったのにも関わらず、孫は無謀にも大手ゲームメーカー「ハドソン」に独占販売契約をもちかけます。

そのとき孫正義は、このようにハドソンの社長を口説いたそうです。

独占販売契約によって、おたくの売上は確実落ちます。利益率も確実に下がります。

しかし、私は情熱がある。誰にも負けない情熱がある。私は情熱においておたくの営業マンに負けるとは思わない。今は実績も何もないが、私には情熱がある。

と口説き、ハドソンの社長に

「理屈じゃ成り立たないが、お前の情熱にかけてみようじゃないか。」

と言わせたそうです。

ハドソンにとってみれば、当時のソフトバンクと付き合うことは、リスクでしかありません。ですが、なぜソフトバンクに独占販売をすることを許したのでしょうか?

それは、ハドソンの社長が

「孫正義の情熱にかけてみたいと思ったから」

です。打算的・合理的に判断していたら、当時のソフトバンクと取引は絶対にしていなかったはずです。

あなたの就活には、この視点がありますか。

実績やエピソードではなく、

「確かに私はこれといった実績はない。だが、御社に貢献したいという気持ちなら誰にも負けない」

ということを伝える、という視点はありますか。

3.面接官に好かれるための具体的な方法

今までの話をふまえると、面接官に気に入られるための方法は、

「企業研究の成果を見せて入社の熱意をアピールする」

です。

サイモンシネックが教えてくれたように、面接官に

  • 実績
  • すごいエピソード

を語っても、面接官の心には響きません。

そうではなく、孫正義のように、

「私には誰にも負けない情熱がある。」

とアピールした方が何倍も効果があるわけです。内定につながるわけです。

ですが、ただやみくもに

「私には情熱がある!!」

と言っても、説得力がありません。そこで私のオススメは、

「企業研究の成果を見せて入社の熱意をアピールする」

です。

面接官があなたに一番答えてほしいことは、

・自社の仕事がきちんとできるか
・自社の仲間とうまくやれるか
海老原嗣生(2015)『なぜ7割のエントリーシートは、読まずに捨てられるのか?』東洋経済新報社 p.76

ですが、面接官の心に一番突き刺さるのは、

「なぜウチに入りたいのか?」
「なぜ競合ではなくウチなのか?」

に答えることです。

「私は上場企業であればどこにでも入りたいわけではないのです。御社の社風、経営理念のもとで働きたいのです。」

という熱意をアピールすることが、面接官にとっては一番嬉しいのです。会社にいる人間からすれば、一番心がくすぐられるのです。

『人を動かす』でも、相手の自己重要感を満たすことの重要性が語られていましたよね。

人間は例外なく他人から評価を受けたいと強く望んでいるのだ。この事実を、決して忘れてはならない。

D・カーネギー(1999)『人を動かす』創元社 p.48

就活は営業です。営業において好かれることはめちゃくちゃ重要です。営業をやったことのない人事一筋人間には一生分からないことですが、最終的に人は好きな人から買います。

「いくら実績がすごい学生がいたとしても、いけ好かないやつは採用したくない」

ということです。逆に言えば、

「何も実績がなくても、熱意で面接官に好かれる能力を持っていれば、採用される」

ということです。

面接官に好かれるためには、孫正義のように、「今は実績も何もないが、私には情熱がある。」というスタンスで、

「なぜウチに入りたいのか?」
「なぜ競合ではなくウチなのか?」

をアピールし、面接官の心に突き刺すことがいちばん重要です。

       

でくのぼう


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