就活で面接官に興味を持たれるには、
まずあなたが「その会社の仕事はどんなところが大変なのか?」を調べるべき
です。
1.企業が考えているのは、企業の利益のみ
雇用ジャーナリストの海老原嗣生氏は、
面接で企業が見ているポイントは、以下のたった2つです。
- 自社の仕事がきちんとできるか
- 自社の仲間とうまくやれるか
海老原嗣生(2015)『なぜ7割のエントリーシートは、読まずに捨てられるのか?』東洋経済新報社 p.76
と語っていますが、要は企業が見ているのは、
「この学生はうちの会社の役に立つのか?」
という点だけです。
ビジネスコミュニケーションの著作で有名な『人を動かす』で、
話し上手になりたければ、聞き上手になることだ。興味を持たせるためには、まず、こちらが興味をもたねばならない。
デール・カーネギー(1999)『人を動かす』創元社p.128
と言われているように、
「あなたが面接官に興味を持ってもらうには、まずあなたがその会社の仕事について調べないといけない」
ですよね。
例えば、あなたが化学メーカーの営業職に就きたい場合、まずやらなければいけないことは、
- 化学メーカーの営業はどんな仕事内容なのか?
- 化学メーカーの仕事の大変さはどこにあるか?
を理解することが大切ですよね。
こういう理解があった上で、
「御社の営業職での仕事は〜という面で苦労があるかと思いますが、私は〜という面で貢献できると考えています。」
とアピールできれば、間違いなく面接官の心に響きます。
「おお…この学生わかってるな…」
「仕事内容に対する理解は少し違うけど、うちの会社に本当に入りたいんだな…」
と、確実に響きます。
「どんな仕事なのか?」
「どんな大変さがあるのか?」
を知らずにいくら自己PRを考えてみても、面接官の心には響きません。
面接官の心に響く自己PRをするためには、まず企業研究、具体的には、
- どんな仕事なのか?
- どんな大変さがあるのか?
をよく調べることが重要だと思いませんか。
そこで今回は、私の経験から、
「化学メーカーの営業はどんな仕事なのか?」
「化学メーカーの仕事の大変さはどこにあるか?」
をお伝えします。
化学メーカーの営業職には興味がないかもしれませんが、
「法人営業の仕事って、こんな苦労があるのか…」
と思ってもらえると嬉しいです。
2.化学メーカー法人営業職はどんな仕事なのか?
私が以前勤めていた
「化学メーカーの法人営業職は、一体どんな仕事なのか?」
について話します。
簡単に言うと、担当(平社員)の仕事は、100〜200社の既存の顧客の担当を任され、基本的には、担当の100〜200社との
- 新たな製品の営業
- 製品の納期調整
- 値下げ・値上げ交渉
- その他雑用(「製品データシートをください」など)
- クレーム対応(「異物が入っていた」「缶・DMが凹んでいた」など)
を行うのが仕事です。
化学メーカーの営業職の苦労は、
- 研究や購買とのアポイント取り(相手は忙しいため、役に立つ情報を持って行くか、人として好かれるかしないと、会ってくれない)
- 値上げをする際は、お客さんを説得させる資料を作るのが大変。(「ナフサ価格がこれだけ上がっているので、〇〇円上げさせてください」など)
- 値下げをする際は、社内を説得させる資料を作るのが大変。(「過去、こういう経緯で価格を決定しているので、〇〇円下げさせてください。」下げないと他者にシェアを奪われます、など)
- 異物混入のクレーム対応時は、すばやい顧客対応が求められるため、社内調整に走り回ることになる
昔のグチになりそうなので、この辺でやめておきますが、化学メーカーでなくても、法人営業職の苦労は似たようなものです。
法人営業で一番大変なのは、
- アポイント取り
- クレーム対応
の2つです。
3.効果的な自己PRにつなげるには?
法人営業職の場合、大変なのは、
- アポイント取り
- クレーム対応
の2つという話をしましたよね。
ということは、この2点に絡めてあなたを自己PRすることができれば、面接官の心に突き刺さるPRができるわけです。
例えば、あなたが接客のアルバイトで
「お客様のために、自分なりの気遣いで独自の案内をしており、感謝された経験がある」
という経験があるなら、
「私の勝手な推測なので、間違っていたら申し訳ありません。法人営業職はお客様の元へ通うことが重要だと思っておりますが、やはりアポイントを取ることはかなり難しいと思います。
そこで、私が営業職に配属になりましたら、持ち前の気遣い力で「購買の方に喜ばれる情報」を調べアポイントへつなげ、最終的に御社製品の営業をすることで、御社の利益に貢献したいと考えております。」
というような自己PRをすれば、面接官の心に必ず響くはずです。その人事が営業経験者であれば、
「おお…こいつ分かってるな…」
と、感動するはずです。心に響くまでいかなかったとしても、
「サークルの副会長を務め…」
「ビジネスコンテストで優勝を飾り…」
というような自分語りを重ねるだけの学生とは、かなり差別化をはかれますよね。間違いなく記憶に残りますよね。
島田紳助が、M-1での戦い方に関して、
いっぱい見よるねん。審査員はずーっと。飽きるねん。飽きよるねん。飽きた時に違うもの見たら「おもろい」と錯覚するやろ?
DVD『紳竜の研究』より
と語っていたように、面接官に、
「この子は他の子と違う!!」
と思われたら、就活では勝ちです。
新卒の採用は基本的にポテンシャル採用なわけですから、
「この子にはポテンシャルがある!」
と思われれば、内定につながりますよね。
でくのぼう
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