就活でメンタルがやられるのは、自己分析に力を入れすぎているから

あなたが就活でメンタルがやられるのは「自己分析に力を入れすぎているから」ではないですか?

1.企業研究には終わりがあるが、自己分析に終わりはない

私が就活していた時に、ある会社の人事が

「企業研究には終わりがあるが、自己分析に終わりはない」

と言っていました。

本当にその通りです。

究極的な話、自己分析って永遠にできます。自己分析を突き詰めていくと、最終的に哲学者になります。そして発狂します。

就活本ってよく、

「自分はどんな人間になりたいんだろうか?」
「自分がやりたいこととは何だろうか?」

というスピリチュアル的な質問が並んでるじゃないですか。あれ、全部答えられる人いないですよね。

丸の内で働いている会社員を連れてきて、

「自分はどんな人間になりたいんだろうか?」
「自分がやりたいこととは何だろうか?」

と質問しても、まちがいなく答えられないです。そんなスーパー哲学的な質問を大学生に答えさせるってムリですよね。

しかも、自己分析しまくって出てきた答えって、

「内定につながるかどうか一切関係ない」

ですよね。

企業分析というか、人事の考えていること分析をしまくった結果、

「ああ、学生のこういう部分を見ているのか。じゃあ、こういう質問の答えを用意しておこう。自分のこういう部分をアピールしよう。」

みたいな自己分析なら内定に直結しますが、

「自分はどんな人間になりたいんだろうか?」
「自分がやりたいこととは何だろうか?」

をひたすら考えたところで、ただ発狂するだけですよね。

2.島田紳助に学ぶ、企業分析の重要性

島田紳助って知っていますか?

知ってますよね。

では、彼が吉本NSCで一度だけ開いた伝説のセミナーがあるのはご存知でしょうか?彼は「お笑いで売れるための戦略」について、こう語ったんです。

Xというのは「自分の戦力・自分に何ができるのか」Yというのは「笑いの流れ」

XとYが分かってから、初めて悩むんよ。「俺はどうしよう?どうしたら売れんねやろ?どんな笑いを作ろう?」って初めて考えるんよ。

でも、俺もたくさん仲間がいたりしたけど、このXも分からんと、Yも分からんと、悩んでる人ばっかりやわ。

これを就活に置き換えるなら、

  • X「自分の戦力・自分に何ができるのか」=自己分析
  • Y「笑いの流れ」=企業分析

となりますね。

ここで大事なのが、お笑いと違って就活の場合は、

「自己分析をしたところで自分の実力や手持ちの札は変わらない」

ということです。

自己分析をしたところで、急にESで書けるような実績ができるわけではありません。就活で有効な秘策が思い浮かぶわけではありません。

となると、大事になってくるのは

Y「笑いの流れ」=企業分析

の方ですよね。

  • 企業はどんな採用基準で学生を取っているのか?
  • 企業はなぜその質問をするのか?
  • 企業の人事向けのセミナーではどんなことが語られているのか?

という分析をした方が、成果につながりやすいことが分かりますよね。

「自分の戦力・自分に何ができるのか」について考えてばかりいるよりも、相手の作戦を丸はだかにした方が内定が出やすくなるはずですよね。

3.人事部向けの本を買ったことありますか?

「企業分析なら俺もやってるよ…」

とあなたは思うかもしれません。

では、あなたに質問します。

人事部向けの本を買ったことありますか?

「人事部の面接官がどのように学生の面接をすれば良いのか?」が書かれた書籍を読んだことがありますか?



おそらく、ないと思います。

  • 設立年数
  • 平均年収
  • みんしゅうのES体験談

を調べることは「企業分析」とは言わないですよ。

企業分析において、最も内定に直結するのは、

  • 企業は、どんな採用基準で学生を取っているのか?
  • 企業は、なぜその質問をするのか?

を徹底的に調べることです。

人事向けの本を読むとね、もう自分では気づかなかったことがボロボロ出てきますよ。笑

例えば、細井智彦(2013)『「使える人材」を見抜く 採用面接』では、「応募者をより深く見抜くテクニック」として、

プロセスに着目している面接官は少なくないと思いますが、それでも「行動」→「結果」だけで終わっている人がほとんどです。(中略)「きっかけ」は、応募者の自主性を知るための欠かせないキーワードなので、忘れずに確認してください。細井智彦(2013)『「使える人材」を見抜く 採用面接』p.65

とあります。

つまり、

「企業の人事は学生の話すエピソードのプロセスに注目するよう教えられており、特にきっかけについて注目するよう教えられている」

ということが分かりますよね。それが分かれば、

「そっか。じゃあ、俺のエピソードも『きっかけ』を強調して話せばいいのか。」

と、作戦が立てられます。方向性が決まります。

ここで重要なのが、企業分析をすることによって、同時に自己分析が強化されるということです。より内定につながりやすい自己分析ができるのです。

まとめると、

  • あなたが就活でメンタルがやられるのは「自己分析に力を入れすぎているから」
  • 力を入れるべきは、企業分析
  • 企業分析をする上で重要なのは、人事の作戦をリサーチすること

ということです。

       

でくのぼう


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