自己PRに書くことがない…と絶望しているあなたへ。

「自己PRって言ったって、高学歴でもないし、成績も良くないし、サークルも辞めましたし…」

「唯一、バイトは長く続けてるけど、長所って言うほどでもないし…」

と悩んでいるあなたへまず伝えたいのが、

「あなたが自己PRに書くことは絶対にあるし、魅力的な部分は十分アピールできる」

ということです。

1 自己PRに書くことがない…

あなたは周りの学生の、

「大学1年生の頃からNPOにインターンシップで働いていました。」

「サッカー部で関東選抜に選出されました。」

「ビジネスコンテストで1位を取りました。」

という“実績”を聞いて、

「ああ…みんなすごいなぁ…私には自慢できることなんて一つもないのに…」

と絶望していませんか?

2 学生時代の実績はぶっちゃけ関係ない

社会人経験のある私が言えるのは、学生時代の実績のすごさというのは、ぶっちゃけ就活にはあまり関係ありません。

企業が考えているのは、

「この人はウチの役に立ちそうかどうか?」

です。

確かに、体育会での活動、ビジネスコンテスト経験、長期インターンシップ経験、留学経験などは、学生のあなたには、

「みんなすごいなぁ…」

と感じると思いますが、社会人からしたら、

「へえ〜」

ぐらいの実績です。

何が言いたいかというと、あなたが

「私には自慢できることなんて一つもないのに…」

と悩む必要は全くないということです。

あなたは、長期間アルバイトで働いていた経験がありますか?

これ、自己PRで使えます。たとえあなたのバイトが“スーパーのレジ打ち”であったとしても、大丈夫です。例えば、こんなのどうでしょうか?

私はスーパーのアルバイトで2年間アルバイトをしていました。

そこで学んだのは、理不尽なお客様の対応です。

スーパーのレジ打ちをしていると、たまに理不尽な要求をなさるお客様がいらっしゃいますが、私のスーパーのアルバイトの社員は皆、対応に困っており、その間にお客様の列が滞ってしまうという問題がありました。

私は、

「理不尽な要求をなさるお客様は、実は自分の意見を聞いて欲しいだけではないか?と思い、なるべくお客様の発言を傾聴するよう、務めました。

すると、理不尽な要求をするお客様は冷静になることが多く、その結果、1時間にさばくお客様の数が25%アップしました。

この経験で培った、問題に冷静に対処する力は、御社での業務にお役に立てると思います。

何のことはない、“ただのクレーマー対応”です。

しかし、非常に魅力的な人物に見えませんか?

「ビジネスコンテストで一位を取りました。仲間と〜で苦労がありましたが…」

みたいな自己PRをする学生より、はるかに面接官ウケする自己PRだと思います。

理由は

「理不尽なことがあっても、この子は頑張ってくれそうだ」

と思われるからです。

ビジネスコンテストなどを就活で自慢する学生は多いですが、そういう学生は思いのほか、就活で苦労しています。理由は

「面接官や会社のリアルが見えていないから」

です。

新卒で入社した新入社員に対して、基本的に“クリエイティブな仕事”というのは回ってきません。

まずは、ひたすら地味なルーティンワークが与えられます。伊藤○商事なんかは、新入社員は2年間、集金だけをやらされるそうです。

・・・分かります?

面接官は、“新入社員は最初は地味なルーティンワークをやらなければいけない”というリアルを知っています。知っているからこそ、

「この子は地味な作業も根をあげずに、やりきってくれるだろうか?」

という視点で面接をしています。“コツコツ目の前の作業をこなせるか?”という点を見ています。だからこそ、必要なのは、

「コツコツ目の前の作業をこなせるあなたを引き出すための自己PR」

です。必要なのは、すごい実績ではありません。

3 重要なのは結果ではなくプロセス

あなたが自己PRを書く上で重要なのは、“結果”や“実績”ではありません。

プロセスです。

リクルートキャリアの面接コンサルタントの細井智彦氏は、著書の中でこんなことを言っています。

よく

「目標達成率100パーセント」

「売上が前年比120パーセント」

などのわかりやすい結果だけで、

「優秀だ」

と判断してしまう面接官がいますが、これは危険。

その結果はあくまで現職(前職)で挙げた実績や成績だからです。

(中略)

応募者の将来性を見極めるためには、

「実績を挙げるためにどんな工夫をしたか(行動)」

「その工夫を始めたのはなぜか(きかけ)」

「その成果はどうだったか(結果)」

「結果を受けて今後の課題は何か(学んだこと)」

に着目して、結果の裏側をチェックします。

細井智彦(2013)『「使える人材」を見抜く 採用面接 』高橋書店.

この本は、面接官向けの本ですが、要するに

「結果のすごさにとらわれるのではなく、プロセスを見抜け」

ということです。

(・・・ちなみに、面接官向けの本を買い漁ると、就活はかなり楽になります。だって、敵の考えが全部分かるわけだからねw)

繰り返しになりますが、自己PRで重要なのは、

「実績のすごさではなく、プロセスをいかに魅力的に見せるか」

です。すなわち、実績がたとえ“スーパーのレジ打ち”であったとしても、

「あなたが何を考え、どのような行動をしたのか?」

をきちんと説明できれば、立派な自己PRになります。

       

でくのぼう


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